マッサージで強く揉んでもらうってどうなの?体にいいの悪いの?ヒントは1.5kg/平方cm
- 賢一 安原
- 3月21日
- 読了時間: 5分
更新日:3月23日
英語の参考文献
(1) "Principles of Manual Medicine" by Philip E. Greenman
(2) "Clinical Massage Therapy: Understanding, Assessing and Treating Over 70 Conditions" by Fiona Rattray and Linda Ludwig
日本語の参考文献
(1) 『あん摩マッサージ指圧学』 中村武志 著
概要:あん摩マッサージ指圧の理論と技術を網羅した教科書で、適切な圧力や手技の方法について詳述している。
(2) 日本東洋医学系物理療法学会誌
概要:手技療法に関する研究や症例報告を掲載している学術雑誌で、適切な圧力に関する研究も含まれている。

よう聞かれるんで答えます
マッサージに来るお客さんの中には、「強めでお願いします!」っていう人、めっちゃ多い。
「痛いほうが効いてる気がする」
「グリグリ押してもらわないとスッキリしない」
っていう感覚、わからんでもないけど、実は「強い=良い」とは限らないんですよね。
今日は、「どれくらいの圧力が体にとって適切なのか?」って話を、ちょっとマジメにちんこだしながら掘り下げてみる。
俺自身、圧力の強さをちゃんと数値で測ってるし、どんな刺激が体にとって良いのかを考えながら施術してるから、そのへんの話もしていきます。
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筋肉に適切な圧力ってどれくらい?
指圧って、基本的には「筋肉の血流を良くする」「神経の働きを整える」っていう目的がある。まあ後は筋硬結へのアプローチ等もありますがその辺も含めて
でも、強すぎる圧は逆効果になることがあるんすよ。
筋肉に適切な圧力はだいたい1.5~3kg/cm²と言われてる。
これ以上になると、神経や血管に負担がかかるリスクが出てくる。
特に、筋肉の奥に走ってる動脈や静脈は、強く圧されると血流が止まることもある。
それどころか、強引な施術をすると、毛細血管が潰れて内出血を起こしたり、神経が圧迫されて痺れが出たりすることもある。なので位置関係等も把握しつつ圧す必要があるって訳ですね。例えば大腿動脈は「縫工筋・長内転筋・鼠径靭帯」に囲まれた大腿三角を走る!とかね。脈をとって、ここらへん
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神経と血管が損傷されない強さは?
じゃあ、「どこまでの圧なら安全なん?」って話やけど、
簡単に言うと、「皮膚の下にある組織が適度に動くくらいの強さ」がベストや。
具体的な目安としては、
筋肉がしっかり沈むけど、神経が圧迫される前に止める(3kg/cm²以内)
押されて「気持ちいい」けど、「痛すぎない」ライン
施術後に「揉み返しが出ない」強さ
これをちゃんと守ることで、施術後も体が楽な状態が続く。
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俺はどうやって圧力を測ってるのか?
ここまで読んだ人の中には、「施術者って、そんなに細かく圧力測ってんの?」って思う人もおるかもしれん。
俺は測ってる。
指圧の強さは、「なんとなくの感覚」じゃなくて、ちゃんと数値化して管理してる。
俺のやり方
1. 指の接地面積を測る
指先にパウダーをつけて、紙に押しつける。
それを測って、「何cm²くらいの面積で押してるか」を把握する。
2. 体重計を使って圧を測る
指で体重計を押して、「何kgの力がかかってるか」を確認する。
その数値を「cm²あたりの圧力」に換算する。(kg/cm²で計算)
3. 施術中も意識する
「筋肉がちゃんと沈んでるか?」
「神経を潰してないか?」
「血流を止めてないか?」
これを常にチェックしながら施術する。
こうすることで、「ただ強いだけの施術」にならずに、ちゃんと体に効くマッサージができるわけや。
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「強いほうが効く」は間違い?
ここで「強いほうが効くんじゃないの?」って疑問が出ると思う。
これは、アルント=シュルツの法則を知ってるかどうかで変わる。
アルント=シュルツの法則とは?
弱い刺激 → 体の機能を活性化させる(良い影響を与える)
適度な刺激 → 体の調整が働く(これが一番ベスト)
強すぎる刺激 → 体の機能が低下する(逆効果)
つまり、「めっちゃ強く押されてるのに気持ちいい!」って感じるのは、神経が一時的に鈍くなってるだけの可能性があるんよ。
マッサージの最中に「効いてる!」と思っても、次の日に揉み返しがきたり、数日後に逆にしんどくなったりするなら、それは良い施術じゃないってことになる。
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「良いマッサージかどうか」を見極める方法
じゃあ、「この施術者、ちゃんとしたマッサージしてるのか?」ってどうやって判断するか?
俺がオススメする基準はこれ。
✅ 「施術後、どれくらい体が楽な状態が続くか?」
→ その場だけじゃなくて、数日間楽な状態が続くかどうかが大事。
✅ 「痛いけど楽になる」じゃなくて、「心地よくて楽になる」施術か?
→ 痛みを感じすぎる施術は、体がストレスを受けてる可能性がある。
✅ 「施術者が圧力を意識してるか?」
→ 「強さはこれで大丈夫ですか?」って聞いてくれる施術者は、ちゃんと考えてる可能性が高い。
✅ 「施術後に重だるくならないか?」
→ 強すぎるマッサージは、翌日にかえって疲労感が出ることがある。
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まとめ:強いマッサージ=良いマッサージではない
✔ 適切な圧は1.5~3kg/cm²くらい。強くて5㎏/cm²(強すぎると血管や神経に負担)
✔ 俺は圧力を数値化して管理してる(指の面積+体重計で計測)
✔ アルント=シュルツの法則的にも、強すぎる刺激は逆効果
✔ 「施術後、何日楽だったか?」を基準に、良い施術かどうか判断する
「痛い=効いてる」じゃなくて、「心地よくて楽が続く」マッサージがベストやで!
もし「強く押されないと満足できない」って人は、一回ちゃんとした施術を受けてみてほしい。
ほんまに体が楽になるマッサージは、強さじゃなくて的確な技術が決め手やからな。
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